ビタミンCは、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を上げる抗酸化ビタミンです。

人間の体内で作ることができない成分ですし、不足すると癌や動脈硬化など、命に関わる病気になってしまいます。しっかり覚えて、ビタミンCを欠かさず摂っていくようにしましょう。

■ビタミンCはお肌のハリとシミ予防に有効な美肌ビタミン

ビタミンCは、お肌のコラーゲン生成に必ず必要な栄養素です。コラーゲンは細胞の結合を強くしますので、皮膚や骨、血管を健康に丈夫に保つ役割を持っています。

また、ビタミンCはお肌のシミの原因になるメラニン色素の発生を防ぐ働きがあり、美肌には欠かせないビタミンの第一位なのです。

■ビタミンCは癌などの病気から身体を守ってくれる

ビタミンCはとても強い抗酸化力を持っていますので、過酸化脂質が作られるのを抑えて、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを予防できます。

そして、ビタミンCは免疫力を強くする働きがあります。体の中に侵入してきたウイルスを攻撃する白血球を助けますし、ビタミンC自身もウイルスと闘うことができます。

さらには、癌(ガン)を抑制する効果も持っています。活性酸素を除去し細胞を守ってくれるのと、細胞に強力なコラーゲンのバリアを作って直接守ってもくれるので、癌を予防するとされているのです。また、インターフェロンという抗ガン作用のある物質の産生を活発にしてくれる作用もあります。

■ビタミンCは抗ストレスホルモンを生成する材料になる

私達人間の身体は、ストレスを受けるとそれに反応してアドレナリンを分泌して血圧を上げて、血糖値を上げて防衛体勢に入ります。これがいわゆる「火事場のばか力」です。筋肉や脳は糖分をエネルギーにして動きますので、血糖値が高くなると、筋肉や脳のエネルギーが一気に高まり、瞬間的にすごい力を発揮できます。

そのためのアドレナリンを作るときには、たくさんのビタミンCが消費されてしまいます。ビタミンCが足りなくなると、ストレスに弱くなってしまい、そこから心身の不調を引き起こす原因になってしまうんですね。

ちなみに、ここで言うストレスというのは、不安や緊張・プレッシャーなどの精神的ストレスだけではないのです。例えば、寒かったり、暑かったり、睡眠不足だったり、騒音でうるさい、さらには喫煙などの煙や臭いなども身体にストレスになります。

現代人はみな、ストレスにさらされやすい環境で生活をしています。あなたもそうでしょう。ストレス社会では、しっかりこまめにビタミンCを摂っていく必要があるのです。

■ビタミンCが不足した時の症状

ビタミンCが足りなくなると、活性酸素がたまるので疲れやすくなったり、免疫力が落ちるので風邪などの感染症にかかリやすくなります。そこからさらに足りなくなると、血管がもろくなって、鼻血や歯ぐきから血が出る壊血病の症状が起こります。

ちなみにビタミンCをたくさん摂りすぎた場合ですが、ビタミンCは消費と排泄が早いですので心配はいりません。

ビタミンCは体内に入った後、たったの2・3時間で排泄されてしまうので、過剰症の心配はないんです。でもそれは、逆に言えば2・3時間ごとに摂り続けなければいけない・・・とも言えます。

ただ、例えばサプリメントなどで大量に摂取した場合は、一時的に下痢や頻尿、発疹などの症状が出ることがます。

■ビタミンCを多く含む食べ物

果物:
・アセロラ ・柿 ・オレンジ ・グレープフルーツ ・はっさく ・キウイ ・レモン ・イチゴ ・みかん

野菜:
・赤ピーマン(黄ピーマン) ・菜の花 ・ブロッコリー ・あしたば ・大根 ・キャベツ ・キュウリ ・パセリ ・春菊 ・ジャガイモ

■ビタミンCを含む食材の食べ方

ビタミンCは、熱に弱くて水に溶けやすいという特性があります。ですので、ビタミンCを多く含んでいて、なおかつ生食が可能な食品を食べる場合は、できるだけ生で食べるようにしましょう

また、どうしても加熱が必要な食べ物でしたら、煮物より炒め物や揚げ物のほうが短い時間でサッと調理できますので、ビタミンCの消失を少なくすることができます。あるいは煮物にする場合でも、煮汁ごと食べられるシチューや鍋物なんかが良いですね。

例えば、ホウレンソウや小松菜をゆでる場合は、茎などの固い部分から熱湯に入れて、葉の部分は手早く熱を通すようにすることで、ビタミンCの消失を最小限に抑えることができます。

そして、ビタミンCは空気に接触すると酸化して効果が弱くなってしまいますので、サラダや大根おろしなどで食べる場合は、直前に調理するのが良いです。野菜ジュースなんかも同じで、大量に作り置きしないで、その時に飲む分だけジューサーにかけると良いです。

ビタミンCは調理の仕方によっては半減してしまうことが多いですので、少し多めに摂るように意識するようにしましょう。




 

ビタミンCを多く含む食べ物とその効果・役割」の解説ページです。