あなたや家族が摂取する理想的なカロリーバランスには、PFCバランスというものがあります。
・PはProtein(プロテイン)でタンパク質のことです。
・FはFatty(ファッティ)で脂肪酸・脂っこい物、つまり脂質です。
・CはCarbohydrates(カーボンハイドレーテス)で炭水化物です。
つまり、タンパク質と脂質と炭水化物のバランスが大事なのです。
PFCの理想は、タンパク質9~25%、脂質20~25%、炭水化物50~70%です。しかし、近年の日本人の食事はこのバランスが崩れているのです。
特にオーバーしているのが脂質で、日本人は2000年以降で29%まで上がってしまいました。1980年では25.5%、1965年では16.2%だったのです。かなりの上昇率です。
まーそれでも、実は欧米では40%近いですから、太っている人が多いのもうなずけますね。動物性の脂質の摂取量がものすごく多いんですね。
脂質の摂りすぎや食物繊維の不足は、肥満や血中コレステロールを増やしてしまいます。
血管が詰まりやすくなったり固くなりますから、糖尿病・高血圧・心筋梗塞・脳卒中・認知症・癌などのリスクが急上昇します。
「じゃー炭水化物なら良いよね・・」という人がいたら、これも間違いです。
炭水化物というのは、吸収されるとブドウ糖に変わります。糖分はエネルギーとして消費されないと、「中性脂肪」に変わってしまうんです。つまり、脂質をたくさん摂るのと同じようなことになってしまうんです。
そして、糖といえば甘い物も同じです。食べ物は甘いほど糖分が多いです。
野菜や果物だけでも十分な糖分が摂取されていますから、それに加えて甘いお菓子をバクバク食べてコーラやジュースのガブ飲み・・はとっても危険なのです。
そして、もう一つ別の問題があるのですが、特に10代から20代くらいの女性に多いのが無理なダイエットによる「痩せすぎ」です。
痩せすぎは、太りすぎと同じだけ死亡率が高くなることが分かっています。
絶対に無理なダイエットはせず、その人に合った身長に対しての標準体重を維持することが大切です。
最近は、値段の安い体重計でも簡単に体脂肪率や肥満率なんかも測定できますので、ぜひ活用してバランスを整えていきましょう。
若いころは新陳代謝が活発で、ジッとしていてもエネルギーは消費してくれますが、20代後半から代謝はどんどん落ちていきます。
脂質・炭水化物・糖質を減らしながら、良質なタンパク質を増やしていきましょう。豆類や大豆製品なら、タンパク質・食物繊維・ビタミンB・ミネラル類がバランス良く摂っていけます。抗酸化ポリフェノールもありますよ。