生理がない「無月経」は大変危険な状況です。そして、毎回生理が遅れていくのなら、それは無月経に近づいているということです。

将来、赤ちゃんが産めなくなるばかりか、子宮ガンや骨粗しょう症などの深刻な事態を引き起こすからです。

生理痛でお腹を触っている画像

生理は、本来は女性の体にとって必要な機能ですので、それが起こらないということはあきらかにホルモンバランスが狂っているのです。

狂っているということは、必ず病気につながります。

ホルモンバランスは生理だけに作用しているわけではないのです。

免疫が落ち、癌やあらゆる感染症にかかる・・骨がもろくなる・・皮膚がボロボロになる・・代謝が落ち体重が増える・・老化が急速に早まる・・

今聞いただけでもゾッとしますよね。

癌にでもなってしまったら、ダイエットも何もありません。「今は子供なんていらないから」などといっている場合ではないのです。

現代では、30歳代でも癌で死ぬことが珍しくないです。他人ごとではありません。

でも大丈夫ですよ。ちゃんと勉強して、生活習慣を整えてホルモンバランスと体重が元に戻れば、生理はまたちゃんとやってきます。

【生理がない無月経や遅れの原因】うつ病でだるそうにしている人の写真

生理がない無月経や遅れの原因はたくさんあります。複合的に重なっている場合もあります。

昔は「生理痛」や「無月経」などいう病気はありませんでした。不妊症なんかもそうです。

現代病なんですね。

その原因は何でしょう。昔と違うことって何でしょう・・

過度なストレス社会・睡眠不足・摂食障害・添加物などの化学食品などなど、ホルモンバランスを崩す原因がたくさんあり過ぎるのです。

まずは概要をお話してから個別に見ていきましょう。

・拒食症、摂食障害、無理なダイエットで起こる「体重減少性無月経」
・ストレス、不安、葛藤などで起こる「ストレス性無月経」
・激しいスポーツ、過酷な運動で起こる「スポーツ性無月経」

【体重減少性無月経で生理がない・遅れるケース】

ダイエットや拒食症などによって、体重が短期間で急に減ってしまうことで生理が止まる現象を、「体重減少性無月経」といいます。

ダイエット後の体これによって「生理がこない・遅れる」という人は、10代後半から20代の女性に圧倒的に多いです。そして、元の体重から10%から20%落とした段階で生理がこなくなるケースが多いです。

女性ホルモンのエストロゲンというのは、本来は体の脂肪の中に蓄えられているものです。ですが、ダイエットや拒食症で体脂肪が減ると、エストロゲンも少なくなり、生理のリズムが保てなくなるのです。

それだけでなく、エストロゲンは骨のカルシウムの量を調整する働きがあるので、エストロゲンが減ってしまうとカルシウムも骨から抜けてスカスカになってしまうのです。

普通の骨折と違うので、治らず寝たきりになってしまいます。

また、エストロゲンが減ると血中の悪玉コレステロールが増えます。それだけでも血管が詰まりやすくなりますし、血管が固くなってさらに脳梗塞や心筋梗塞になりやすくなるのです。

20代で脳梗塞で倒れた・・という、芸能人のニュースなんかも時々見ますよね。そして、そもそも栄養失調なわけですから、あらゆる病気のリスクは高まります。

もちろん、年頃の女性ですから体重を気にするのも良く分かります。でも、それが原因で将来子供を産めなくなったり、癌で若くして死ぬ、若いのに骨やお肌がボロボロで寝たきり老人のように動けなくなってしまう・・

そんなことになったら意味がなくなります・・

そして、「食べない=痩せる」ということも実は間違いなのです。

食べないと筋肉も落ちるわけですが、筋肉というのは心臓や肺や腸を動かします。強くしっかり動けば、血行が良くなるから代謝が上がり脂肪を燃焼させ老廃物も出せるわけです。腸がしっかり動けば便秘も防げます。

それが逆ならば・・・太るわけです・・

筋肉は脂肪よりも重いので、見た目はスリムなのにやたらと体重の数字が気になって、「落とそう・落とそう」とするわけですが、じつは逆効果で、脂肪が付きやすい痩せにくい体になってしまうんです。

標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

↑これであなたの標準体重を計算して下さい。それに近づけるように、少しずつ食事量を増やし、また運動も適度に行って筋肉も保ってくださいね。

【ストレス性無月経で生理がない・遅れるケース】うつ病で悩んでいる子供の写真

体重は標準値くらいなのに、急に生理がなくなった・・遅れた・・というケースがありますが、その多くはストレスが原因です。

生理というのは、卵巣から出るエストロゲン・プロゲステロンというホルモンが、約一か月の周期で増えたり減ったりして起こります。

そして、この二つのホルモンの量を調整する指令を出すのが、脳の「視床下部」です。

この視床下部は、感情を制御する大脳皮質の影響を受けやすい場所なんですが、ストレスだったり不安が強いと大脳皮質が正常に働かず、それが視床下部に影響してしまうのです。

視床下部から正しい指令が出せなくなり、ホルモンバランスが狂ってしまうわけですね。

この場合は、仕事や勉強の量を減らして休養をとったり、認知療法やカウンセリングを受けることで治ります。

【スポーツ性無月経で生理がない・遅れるケース】

過度な運動で生理が止まったり遅れる現象を、「スポーツ性無月経」といいます。

ダイエットの運動この現象は、スポーツそのものが原因になっているというよりも、激しい運動によって急に体重が落ち、精神的にも肉体的にもストレスを受けるので、「体重減少性無月経」と「ストレス性無月経」の合併症と考えてください。

スポーツとなれば、体脂肪を極限まで落とし筋肉を付けることになります。

数値を計って理想に近づける場合もあれば、競技上の良い成績を目指した結果、ハードなトレーニングになった・・ということもあるでしょう。

いずれにしても、「体重減少性無月経」のところでもお話したように、体脂肪に蓄えられるはずのエストロゲンが少なくなるわけですから、生理のリズムは狂います。

そして、競技で「良い成績を残さなければいけない」という強いプレッシャーが、「ストレス性無月経」を引き起こすわけです。身体的にもストレスがかかります。

学生さんで、スポーツの強豪校で強いクラブに入ったら、多くの女子生徒さんが無月経になる・・というケースがよくあります。

また社会人であっても、エアロビクスやダンスにのめり込んで、無月経になるケースもとても多いです。完璧主義も、ほどほどにしないと危険です。
では以上が、生理がない無月経と遅れについての解説でした。

生活習慣を整えたり、ホルモンバランスを調整する治療は自分で出来るものですので、しっかり理解して将来のあなたのために頑張ってください(^_^)

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生理がない無月経や遅れは危険!」の解説ページです。