最近になって生理がこない・・毎月周期がバラバラ・・毎月一定だけどそもそも私の生理って正しいの?・・

とあなたは不安に思っていますね。でも大丈夫です。生理について正しい知識を身につけて、生活習慣を改善したら必ず治りますから、心配しないでしっかり学んで実践してくださいね。

受精・妊娠の画像

まずは、「そもそも生理って何なの?」というところから少しおさらいして、その後に生理の周期について詳しくお話していきます。

まず生理というのは、「赤ちゃんをお腹の中で元気に育てるための大切な準備」です。

図は子宮内の受精・妊娠の解説ですが、卵管内で受精した受精卵が子宮の中に着床して、そこで赤ちゃんが育っていきます。

この子宮の中の膜(子宮内膜)というのは、とっても柔らかで優しく特殊な膜(まく)で作られています。キレイで新しい状態でないと、上手く受精卵を受け止めて妊娠することができないのです。

そのために、この膜を定期的に入れ替えてあげることが必要になります。

この膜をいったんはがして、新しいキレイな膜を作ってあげるわけですね。そして、成熟した卵子を送り出します。この周期が「生理の周期」になりますが、平均的に約一か月間の周期なので「月経」と呼ばれるわけです。

そして膜がはがれるので、血が出てしまうんです。これが「月経血」です。生理の時の出血になります。

【生理の正しい周期】

まずは、ざっと生理周期の概要をお話してから詳しい解説に入ります。

生理不順と生理痛を治した人の写真

◆生理の周期
正常:25日から38日
頻発月経(異常):24日以内
稀発月経(異常):39日以上
不正周期(異常):正常周期にあてはまらない場合
続発性無月経(異常):3か月以上の月経停止

◆生理の持続日数
正常:3日から7日間
異常:過短月経(2日間以内)、過長月経(8日間以上)

◆初経(初潮)→生理が始まる年齢
正常:10歳から14歳
異常:早発月経(10歳未満)、遅発月経(15歳以降)、原発性無月経(18歳で初経なし)

◆閉経→生理が終わる年齢
正常:43歳から54歳
異常:早発閉経(43歳未満)、遅発閉経(55歳以降)

【生理の持続日数が短期間で終わってしまう過短月経】

正常な女性の生理持続期間は、3日間から7日間続きます。でも生理が1日や2日間で終わってしまう場合がありますが、それを「過短月経」といいます。

日数が短いわけですので、経血の量も少なくなりますが、経血量が少ない生理のことを過少月経といいます。

この原因ですが、思春期の人はまだ心配いりません。まだ子宮が十分に発育していなくて小さいので自然な現象です。ただし、あなたが思春期を過ぎている場合は、子宮の異常や病気の可能性が高いです。

子宮内膜が癒着(ゆちゃく)するアッシャーマン症候群子宮筋腫(きんしゅ)の可能性があります。また、子宮内膜症の場合は普通は経血量が多くなるのですが、チョコレート嚢腫(のうしゅ)があると卵巣の機能が段々悪くなって過短月経になり、最後は無月経になることがあります。

それから更年期の人も段々と経血が少なくなり、生理期間も短くなるのが普通ですので心配は要りません。

ただし、思春期でも更年期でも気を付けなければいけないのは、ダイエットストレスで続発性無月経になる過程でも同じ現象が起こるので要注意です。生活習慣の改善やホルモン治療などで治します。

ちなみに、無月経から回復する過程では、逆に経血量が多くなり、持続日数も増えていきます。

【いつまでも生理の出血が続く過長月経】

生理の出血が8日間以上続く場合は、「過長月経」です。経血の量も多くなりますが、過多月経と呼びます。

生理痛でお腹を触っている画像

過長月経の人の何割かは、過多月経も併発しています。

経血が少量でも10日以上続く場合は、ホルモンバランスの異常や子宮に病気がある可能性が高いですので、早めに治療しましょう。

過長月経の原因の一つに、「無排卵周期症」があります。出血量が少なくて長く続くのが特徴で、人によっては14日間もダラダラと続き、周期も不順になります。

この場合は、排卵誘発剤などのホルモン治療や生活習慣の改善で排卵を起こすようにすれば治ります。周期も順調に戻って、生理期間も7日間に戻ります。

過長月経の原因で怖いのが、子宮ガンです。他には、子宮筋腫や子宮膣部びらん(子宮入口のただれ)もあります。特に、少しずつ生理持続期間が延びているのを実感するような場合は、すぐに病院で受診してください。

【生理の周期が長い稀発月経】

前回の生理から次回の生理までの期間が異常に長い場合は、「稀発月経」という症状です。

まず確認しなければいけないのは、妊娠です。もともと生理不順の人は「また不順かな・・」と放置してしまうのですが、検査してみたら妊娠していた・・ということがよくあります。

そして、1回ごとに6日間くらい早くなったり遅くなったりするのは普通のことですので、これは心配いりません。

毎回毎回、生理と生理の間隔が39日以上あくものを「稀発月経」と呼びます。

※注意ですが、生理の周期の数え方は、生理が終わった日ではなく、「始まった日を起点に数えて次の生理が始まる日まで」を周期とします。それがだいたい28日間前後になるのが正常です。

稀発月経が起こる原因の一つが、「遅延排卵」です。

うつ病でだるそうにしている人の写真普通は、生理が終わるころになると脳から「卵巣を刺激するように」という指令が出て排卵が起こるのですが、その指令を出す脳の視床下部は、ストレス不安などのネガティブな感情に弱く、指令が遅れてしまうのです。

すると、普通なら生理開始から16日前後で起こる排卵が遅れ、35日前後になってしまい、その結果で生理も遅れてしまうのです。

遅延排卵の治療は、排卵誘発剤の服用や生活習慣の改善で治ります。

脳の視床下部はストレスに弱いのですが、強いストレスや不安を受け続けていると、段々と生理周期が長くなっていき、最後は無月経になる場合があります。3か月あいたら危険信号です。早めに病院で受診しましょう。

【生理の周期が短い頻発月経】

生理が始まってから終わり、次の生理が始まるまでの周期が24日以内の場合は、「頻発月経」の症状です。

頻発月経の原因の一つに、「黄体機能不全症」があります。

ホルモンバランスが悪くて、「黄体ホルモン」の分泌が通常よりも早く止まってしまうことで起こります。治療はホルモン治療や生活習慣の改善でバランスを整えます。

頻発月経の原因では、「無排卵性周期症」の場合もあります。

卵子の発育が途中で止まってしまい、排卵する前にしぼんでしまうのです。すると卵胞から出ていたホルモンが分泌されなくなり、それによって子宮内膜がはがれて出血するのです。

排卵が無いので厳密には生理ではないのですが、出血する現象から生理のように見えるわけです。特に、生理の周期が16日前後で短い場合は、この無排卵性の頻発月経である可能性が高いです。

治療は、排卵誘発剤の服用や生活習慣の改善で治せます。

また、頻発月経の場合、不正出血で妊娠している可能性もあります。「生理が2回あったから妊娠じゃない」と錯覚しやすいので注意が必要です。

 

では以上が、生理の正しい周期についての解説でした。

生理不順は、わりと簡単なホルモン治療や排卵誘発剤の服用、生活習慣の改善で治ります

まずは、健康や美容全体のためにも生活習慣の改善から取り組むことが大切です。

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生理の正しい周期・そもそも生理とは何か」の解説ページです。