水虫・白癬にはたくさんの症状やタイプがありますが、それぞれ画像写真とともに解説していきます。
その前に全体的なおさらいを少しだけしておきましょう。水虫は皮膚や爪、時には髪の毛にも起こる病変を総称して「水虫」と呼びますが、多くは足の皮膚や爪に感染する「白癬菌」(はくせんきん)というカビが悪さをするものです。
図のように、皮膚はいくつかの層に分かれていますが、表層の角質層に水虫菌は住んでいます。
この角質層は、古い細胞が死んでカスが堆積する層ですが、その成分であるケラチンを食べて生きています。
爪も毛も同じケラチンでできているので、白癬菌の攻撃対象になります。
皮膚はその水虫菌に炎症反応を起こし、その結果、皮がむけたり水疱ができるわけです。爪の場合は厚くなります。
【剥離型(はくりがた)の水虫の画像写真】
足の皮膚が全体的にボロボロとむけていきます。
足の皮が全体的にむけるような場合は、足の環境が悪いからです。
革靴・作業靴・サイズが小さい靴で、通気性が悪く蒸れています。
【水疱型の水虫の画像写真】
足の裏に多くできますが、指の間や指の先にもできることがあります。
これも足の通気性が悪く蒸れる環境でできやすいですが、特に湿気が多く暑い季節にできやすいです。
水疱は、1ミリにも満たない物がたくさんできる場合もあれば、5ミリくらいの大きなものがポツンとできる場合もあります。
とても強いかゆみを伴うのが特徴で、「水疱ができてつぶれる・・」を繰り返して、段々と皮膚が固く厚くなっていきます。
【趾間型の水虫の画像写真】
これも足の環境が悪いわけですが、特に足の指の形や靴の形に影響を受けます。
指を閉じた時に指間に隙間がない人はなりやすいですし、足先が細いタイプの靴を履く人もなりやすい水虫です。
症状が進行すると、赤くただれて痛みや、しみる症状が出るケースもあります。
【角化型の水虫の画像写真】
カカトや指の付け根付近など、地面と強く接する部分にできやすい水虫です。炎症を繰り返すうちに、皮膚がカチカチに固く厚くなっていきます。
そして割れて赤ギレなどを起こし、痛みやしみる症状が出ます。
新陳代謝が落ちてきた人やお年寄りに多いタイプの水虫です。
塗り薬が皮膚の奥まで浸透できないので、一般的な外用薬での治し方では治りにくいです。
【爪水虫・爪白癬の画像写真】
図は爪が水虫になってしまった画像写真です。白く濁った色になり、爪が厚くなるのが特徴です。
そして白癬菌に侵食されて爪はボロボロ欠けていきます。
いきなり爪水虫になるケースはなく、まず足の皮膚が白癬菌に感染して、長く放置してしまうと爪にまで侵食が進むのです。
爪は固いので、一般的な外用薬では浸透しにくく、治療には特殊な溶剤や飲み薬が必要になってきます。
そして、爪が生え変わるまで抗菌・殺菌治療を1年ほど続けないといけませんので、根気と費用がかかります。