水虫薬は大きく分けて塗り薬(外用薬)と飲み薬(内服薬)があります。そして、その中でもたくさんの種類があり、水虫のタイプや症状の重さ・感染範囲の広さによって使い分けます。
一般の薬局で買える市販品と病院で処方されるお薬がありますが、成分的にはほとんど同じです。
ただ、市販品は安全上の問題で副作用を弱くするためにお薬の濃度を薄くしています。
結果的に効果も薄いわけですが、その代わりにかゆみ止めや炎症を抑える成分を追加して、症状を緩和させることに重点を置いています。
逆を言えば「表面上の症状を抑え込んでごまかしている」(^_^;)とも言えるわけですが、強い薬の副作用を心配する方は、まずは市販品から試してみるのも良いでしょう。
ただし、市販品は清涼感を出すためにアルコール成分を含めているお薬が多いので、敏感肌の方はかぶれたり腫れたりするケースもあります。
病院で処方されるお薬は、清涼感や臭いなどの商品性は無視で、抗菌・殺菌性に重点を置いています。水虫菌の抗菌効果も強いですが、副作用も強いのが特徴です。
塗り薬も飲み薬も、基本になる成分は「抗真菌薬」です。白癬菌などの表在性線状真菌症の治療には、これが欠かせません。そして、かゆみや炎症があれば、かゆみ止めや消炎剤を一緒に使っていきます。
では具体的に、水虫・白癬を治す薬の成分や効果・種類などを見ていきましょう。
【水虫・白癬を治す塗り薬(外用薬)】
塗り薬の特徴としては、患部に直接濃い濃度でお薬を塗れることです。特に軟膏系やクリーム状のお薬なら、長時間作用を持続させることができます。
そして、皮膚の吸収から血液中に成分が混じる量が少ないので、全身性の副作用はほとんどなくて済みます。
ただし欠点としては、お薬が皮膚の深部までは届かないので、表層のみの軽い水虫症状にだけしか対応できません。
また、水虫・白癬の範囲が広いと、手間も費用も多くかかります。
お薬は、使い始めて1週間程度で症状が改善されてくるものなので、もし変化が無い場合や、かぶれ・しみる・腫れるなどの副作用がある場合は完全にお薬が体質に合っていませんので、すぐに使用を止めて、お薬の種類を変えてもらいましょう。
また市販品は、かゆみや炎症を抑えるために副腎皮質ステロイドなど、依存性がある成分も含まれている物があるので、注意が必要です。
以下は、水虫・白癬を治す塗り薬(外用薬)の代表的な物です。
・ネチコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、テルビナフィン、アモロルフィン、ブテナフィン
・ビフォナゾール、イミダゾール、シクロピロクス・オラミン、エキサラミド、トルシクレートなど
【水虫・白癬を治す飲み薬(内服薬)】
飲み薬が必要なケースは、症状が重くて範囲が広い水虫で、塗り薬だけでは改善できなかった場合や、皮膚が厚くカチカチになる角化型の水虫、爪水虫の場合に必要になります。
角化型の水虫の場合は、皮膚が厚くて固くなるので、液状の浸透性が高いお薬でもなかなか深部に浸透せず、白癬菌は生き残ってしまいます。爪も固くて厚いので同じです。
そこで、飲み薬として体の中から殺菌抗菌してしまおう・・というお薬です。
ただし欠点としては、体全身に作用するので副作用が問題になってきます。
胃痛・ただれ・食欲低下・肝機能障害や、日光を浴びると皮膚のかぶれや炎症を起こすケースがあります。
また、妊婦さんは飲めませんし、お年寄りで他の病気のお薬も多く飲んでいる場合でも同じく、一緒に飲めません。
そして、新陳代謝で皮膚が入れ替わるまで、あるいは爪が生え変わるまで長ければ1年ほどお薬を飲み続けないといけません。副作用と闘いながら、とても根気と費用がかかるものです。
以下は、水虫・白癬を治す飲み薬(内服薬)の代表的な物です。
・テルビナフィン、イトラコナゾール、フルコナゾール、グリセオフルビン
では以上が、水虫・白癬を治す薬の解説でしたが、お薬というのは必ず副作用があります。
そして時間とお金もかかります。その割に完治できないケースも多いです。
そんな患者さんが、民間療法で治るケースも意外とあります。
安全・安価で出来るものですから、まずは民間療法で試してみることをおすすめします。