人工受精による妊娠は、普通の性生活では妊娠できない場合に人工的に精液を子宮内に注入する方法です。

遠心分離器機にかけて優良な精子だけを選ぶ方法ですので、男性側に問題がある不妊治療に多く用いられる妊娠方法です。

不妊原因を治療して妊娠した女性の写真体内で受精させますので、女性側には問題がないことが前提です。(女性側の頸管粘液がほとんどない場合にも行います)

女性側にも問題が多くある場合は、体外受精を使います。まずは、より自然な妊娠に近い人工受精→それでもダメなら→体外受精。という段階があります。

そして、同じ人工受精でも夫の遺伝子を使うAIHという方法と、夫以外の遺伝子を使うAIDという方法があります。

費用は保険が適応されますが、実費でAIHが2万円くらい、AIDが4万円くらいです。

では人工受精の具体的な手順です。

1、いくつかの検査を行って、正確な排卵日を割り出しておきます。

2、男性はその3・4日前から禁欲して、精子の数と発育を確保しておきます。

3、排卵日の前日か当日に、夫婦で病院へ行きます。そして夫の精液を採取します。(その場で出せない場合は、自宅で採取して2時間以内に運ぶようにします)

4、それを1時間ほどかけて洗浄したり濃縮します。元気で健康な遺伝子を選別するわけです。

5、0.5ccくらいの選別された優良な部分だけを注入器で膣から子宮内に入れます。麻酔や切開手術等の必要はありません。受精・妊娠の画像

6、少しのあいだ病院で安静にしてから帰宅します。感染症予防のために抗生物質は必ず飲むようにします。

7、あとは普段と同じ生活をして、高温期が3週以上続けば妊娠成功です。もし月経がきたら残念ですが人工受精は失敗になります。

6回くらい人工受精を試みると、ほぼ半数が妊娠できるのですが、10回以上人工受精をすると3~10%が精子アレルギーになるというデータもあります。

ですが、体内で行う人工受精は比較的簡単な不妊治療ですし、費用も高くはないので焦らず繰り返してみる価値はあります。

【夫以外の精液を使う人工受精は後に大きな問題が起こる可能性あり】

夫以外の精液を使う人工受精は、無精子症の場合に使われますが注意が必要です。

旦那さん以外の遺伝子が残るわけですから、嫉妬心や落胆の気持ちもあるでしょうし、自分の本当の子供ではないですから将来トラブルが起こる可能性が大きいのです。

不妊原因を治療して生まれた赤ちゃんと夫婦の写真家族の中で、自分だけ血のつながりが無いわけですから、疎外感はとても強くなります。子供が可愛いと思えなくなる人もいます。男としての自信も失ってしまいます。

そんな思いから、うつ病やノイローゼになってしまう旦那さんもいます。AIDによる人工受精は最後の最後の手段であり、旦那さんの意向を優先しないといけません。

そしてもちろん、無精子症の治療を全力で行ってからのお話です。

不妊の原因は基本的には生活習慣病ですので、ちゃんと取り組めば治せるものです。男性側も女性側も、ストレス解消・食事の栄養バランス・有酸素運動・睡眠をしっかり整えたら、ちゃんと治るのです。

あきらめないで、まずは体作りからしっかりやっていきましょう。

 >> 不妊症の体質を根本からキッチリ治してしまう方法!




 

人工受精で妊娠する方法」の解説ページです。