思考と健康は関係があるのか?なんてお話をすると、「宗教か?」などと思う人がいますが、これは科学的に関係があることが証明されています。
関係や効果といっても、いろんな要素や作用の仕方がありますが、まずは直接作用する仕組みがあります。
脳で思考が発生すると、ミラニューロン、ニューロペプチドという神経伝達物質・ホルモンが、体中に行き渡ります。その指令を受けた体の各細胞が反応するということが、科学的に証明されています。
思考療法で、不治の遺伝子病が治ったケースまであります。
けっこう実験データもたくさんあるのですが、例えば心臓病の患者さんの追跡調査があって、プラス思考とマイナス思考の人での再発率を見たそうです。
心臓病が治った人で、ネガティブ思考の人は90%が再発し、ほとんど亡くなっています。
いっぽうプラス思考の人の再発率は半数以下で、中でもキチンと生活習慣を改善したプラス思考の人は、ほとんど再発しなかったのです。
【プラス思考はリラックス効果を産み出す】
そして、プラス思考はリラックス効果を産み出し、自律神経のバランスを整えてくれる作用が大きく影響します。
例えば、「自分はガンかも?!・・不治の病で治らないかも?!・・」と、いつも緊張し心配している人は、常に交感神経が刺激されて顆粒球という物質が大量に体内に発生します。
この顆粒球は免疫の一つなのですが、役割を終えて死滅する時に「活性酸素」を生み出してしまいます。
これが体中の細胞を傷つけダメージを与え、炎症や血行不良が起こります。
いっぽう副交感神経の刺激が弱くなってしまうので、リンパ球などの大切な免疫が減り、癌にもなるし風邪やインフルエンザなどあらゆる感染症に弱くなってしまいます。
ネガティブ思考はストレスになり、体調不良を引き起こし、それがさらにネガティブな思考を増長させてしまいます。悪循環になってしまうのです。
昔から「病は気から」と言いますが、長い間先人たちが経験の中から学んだ事は、正しいのです。「古くさい・迷信だ」と言って最先端の研究以外を全否定する人がいますが、それはとても愚かなことなのです。
もちろん、健康な生活習慣があって・・ということは大前提です。
そして、迷信や単なるウワサがあることも事実です。でも、科学的に証明された正しいことは、いつの時代も正しいのです・・
【思考を柔軟になる方法】
実践法ですが、例えば何か悩みがあって胃が痛い時に、ため息をワザと大きくついてみたり、「精一杯やってダメならしょうがないさ」と思考をちょっと楽にしてみましょう。
そして、自分の身体と向き合って語りかけてみてください。「ごめんな、今までお前達のことを気にかけないで無理ばかりさせてきた・・これからは大事にするよ・・」
そんな声掛けを体の各部に心で語りかけてあげてください。
それがあなた自身の健康への意識付けにもなります。
また、思考を柔軟に保つための認知療法もあります。ネガティブ思考な人は、自分の一つの考え方だけにとらわれてしまい、他に選択肢がないか柔軟に考えたりやってみることをついつい忘れて、追いつめられドンドン不安がふくらみます。
自分はこう思ったけど「もっと選択肢がないか・・とりあえずそれもやってみよう・・」
で、やってみたら意外と上手くいくことってあります。そんな経験を何度か重なるうちに、思考は柔軟にすることができるのです。
うつ病の人は、癌や糖尿病など成人病の発症率が高いというデータがあります。体の病気が先で、うつ病になるケースもありますが、思考の癖から病気になるケースもあるわけなんです。(うつ病は心の病ではありません。)
やっぱり「病は気から・・」は正しいのです。