あなたが老化という言葉を意識し始めるのは何歳ぐらいからでしょうか。

人生80年時代といわれる近ごろですが、年金が支給される年齢でも、まだまだ若々しい人は大勢いらっしゃいます。見た目だけでなく足腰も丈夫で、仕事に趣味に生きがいを見つけ、精力的な活動をしておられるかたも多く、「老化なんてまだまだずっと先の話」と笑い飛ばされてしまいそうです。

ところが、実は「首の老化」に関しては、60代どころかその半分の30代からすでに始まっているのです。

驚きですよね。30代といえば社会に出てある程度の年数が経ち、ようやく一人前になったという自覚を持ち始めるくらいの年齢だと思います。また、この年代で結婚したり、子どもをもうける人も多く、男女ともに人生の基となる家庭を得て間もない頃でもあります。

「30代で老化なんて、もともと骨や筋肉の弱い人だけの話でしょう」
「健康診断でもどこも悪いところが見つからないほどの健康体なのに?」

という声が聞こえてきそうですが、特に体が弱いとか、事故にあって首を傷めたとかいう直接の理由がなくても、首の老化は30代から始まります

どのような老化が起こるのかというと、まず筋肉が衰え、首が頭を支えるサポート力が弱くなります。その結果、さまざまな症状が出始めるのです。

その症状の筆頭が肩こりです。ほかにもめまい後頭部の鈍痛手のしびれなどが起こります。これらは元を正せば「首の老化」が原因です。

そして大きな問題は、あなたがそれに気づいていないということです。

あるクリニックでも、手のしびれがつらくて民間のマッサージに通い続けたけれどまったくよくならないといって、30代で受診された人がいました。それまで背中のマッサージだけをくり返していたそうですが、クリニックでレントゲンを撮ってみると、じつは首の骨に異常があるとわかったのです。

「首の老化」が首の病気を引き起こすこともよくあります。たとえば、仕事や生活習慣で長い間、首に無理な力を加え続けた結果、「屈曲脊椎症」という病気になってしまうことがあります。とくに首を下に曲げてパソコンをのぞき込むようにして働いている人です。

このような体勢は病気の原因を自分で作り出しているようなものです。だんだん首が曲がってしまい、肩こり、腰痛、眼精疲労などを訴えるケースが後を絶ちません。

これらの症状は俗にストレスなどと呼ばれたりして、体に現れるちょっとした不調として軽くとらえられることも多いようですが、そうではありません。この「屈曲脊椎症」という病名がつくことが少なくないのです。

それでは、生きて歳をとっていく限り避けられない「首の老化」をできるだけ遅らせるにはどうしたら良いのでしょうか。それにはまず正しい姿勢を普段から心がけること。

ムリな姿勢を長い時間続けるべきではないことは言うまでもありません。そのうえで自分に合った運動ストレッチを適度に行い、少しでも筋力をアップさせること・柔軟性を持たせることです。

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首の老化は30代から始まっています」の解説ページです。