近頃、街のあちらこちらで「1分マッサージ」とか「○○式指圧」などのマッサージ店があります。

ちょっとした繁華街なら5、6分歩くごとに1軒はありそうな勢いで、しかもそれぞれのお店がそれなりにはやっていそうですから、こんなにもたくさんの人々が、肩こりがつらかったり、首の痛みで悩んだりしているのだなあと、あらためて感じ入ってしまうほどです。

実際、整形外科に来る患者さんの中でも、こういった民間のマッサージなどに行っていたという人はかなりの数に上ります。ではなぜ、これらの人は結局病院にかかることになるのでしょうか。

もうおわかりですね。そうです。マッサージだけは肩こり・首痛の根本的な解決にはならないからなのです。

「でも、肩こりのときマッサージしてもらうとほんとうに気持ちがいいし、肩がほぐされるからいいと思うけど?」

たしかにマッサージは気持ちがいいものです。そして、マッサージは受ければ受けるほど毎日受けたくなるものだということも身をもって知っています。

しかし、そのときは肩こりが少しラクになったように感じられますが、マッサージは残念ながら「一時しのぎ」でしかないのです。

そもそも群こりはなぜ起きるのか。その多くの原因は首の異常です。つまり、肩の筋肉とは別のところに問題がある場合が圧倒的に多いといえます。

もちろん、肩が痛いときは筋肉も疲れているでしょうから、その対症療法としてはマッサージもいいのかもしれません。しかし、根本原因である首の異常が起こる理由の多くは、ムリな姿勢で長時間仕事をするなど、日々の悪習慣の積み重ねにあるわけです。

いくらマッサージをしても次の日から同じ悪習慣を続けていれば同じことです。肩こりは当然また起こります。だから再びマッサージに通う・・・肩こり首痛とマッサージのいたちごっこが永遠に続いていくという、何ともいただけない状況に陥ってしまうのです。

肩こり首痛がつらい人は、マッサージに行く前に普段の生活で気をつけてほしいポイントがあります。

まずは運動【ストレッチ】。激しい運動でなくて大丈夫です。とくにデスクワークを続けた後はご自分に合った強度の運動をぜひおすすめしたいと思います。首や肩、腕をグルグル回してもいいですし、ラジオ体操なども効きます。

そして、根を詰めて長い時間仕事や勉強をしないこと。シャカリキになるほど、心臓からたくさんの血液を脳に送らなければなりませんから、首はフル稼働。肩に血液が行かなくなり、痛みは増すばかりで結局は仕事の能率も非常に悪くなります。

これまで3時間かかっていたことならば、2時間でできるようにスケジュールを工夫してみましょう。

普段から時間を見つけては体を鍛え、長時間の作業に耐えられる休を作るやりかたもあります。

最後に何といっても休息。できるだけ1日7~8時間の睡眠をとってください。1日寝不足になったとしたら、帳尻を合わせるつもりでほかの日に長めに休むこと。

これらのことを心がければあなたの肩こりはきっと軽くなります。特に専用ストレッチが重要です。それは首を治療する必要がある肩こりだからです。

 >> 肩こり首痛体質を自分で根本から治してしまうストレッチ法




 

肩こり首痛のマッサージで気をつけるべきこと」の解説ページです。